『スポンジ・ボブ/スクエアパンツ ザ・ムービー』 子供とは?大人とは?
子供とは?大人とは?
あらすじ:海底都市ビキニ・ボトムの人気ハンバーガーショップ、カニカーニの2号店がオープンすることに。2号店の店長の座を望むスポンジ・ボブは「子どもだから」という理由で昇進を拒否されてしまう。カニカーニの向にレストランを経営しているプランクトンはカニカーニの大繁盛をよく思っていない。プランクトンは悪巧みを実行に移す。ネプチューン王の王冠を盗んで、カーニさんに濡れ衣を着せるのだ。怒ったネプチューン王はカーニさんを冷凍にしてしまう。
カーニさんの無罪を証明するためスポンジボブとパトリックは王冠を探す旅に出る。
レビュー:この映画子供向けアニメだと思っているかもしれないが、侮るなかれ、深い深い現代的なテーマが根底にある、大人も楽しめる映画になっている。この映画のテーマはずばり「大人とは?子供とは?」と言う投げかけだ。
ボブがカニカーニの店長に成れない理由は子供だから、ここで疑問に思うことはボブって子供だったの??むしろこの世界に子供や大人って概念あったの??という事。
ボブを子供と言い、店長にしなかったカーニさんとボブを比べてみたい。
カーニさん → 仕事をしている。
ボブ → 仕事をしている。
カニーさん → ボブより小さい
ボブ → カニーさんより大きい
人間界で言う大人と子供を分ける唯一の方法が年齢だがスポンジ・ボブの世界では公式的な見解がなく分からない。
つまり、人間界の常識、年齢が20歳以上になると大人。と言うルールが適応されていないことが分かる。
それでは何を基準に大人と子供を分けているのか?
それは、「グゥーフィーグーバー」の歌を歌うか、歌わないかだ。
大人は「グゥーフィーグーバー」の歌を歌わない。
ボブは大人になりたいから「グゥーフィーグーバー」の歌を歌いたい、気持ちを必死に堪えている。
この事から、人間界とは違う独自のルールが引かれていて、それが明確な新世界を形成していることが分かる。
まったく別のパラレルワールドで行われている事だけど、人間界と照らし合わせてみるとどうだろう。
大人と子供の線引きを年齢だけでしていいのだろうか?
選挙権を18歳に引き下げる議論も出ているし、成人式で大暴れする者もいる。
大人と子供の線引きを単に年齢だけでするのではなく、個人差なども考慮して、他の方法も考えた方がいいのでは無いだろうか?と言うスポンジ・ボブからの問題提起を感じ取る事ができる。スポンジ・ボブではある結論にたどりつくのだが…
社会的メッセージが隠されているスポンジ・ボブだが、小難しい事を考えなくても十分笑える良質なギャグアニメです。
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