『オブリビオン』オマージュとごちゃまぜのごった煮SF ※ネタバレ注意
オマージュとごちゃまぜのごった煮SF
あらすじ: エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。宇宙船の不時着によってやってきた謎の女性ジュリアジャックは彼女との記憶がじよみがえり始める。
ジャックとジュリアは不時着した宇宙船からフライトレコーダーを探しに向かったが、スカヴに見つかりとらわれてしまう。
※ここからネタバレ
囚われたジャックとジュリアだったがスカブのリーダー、ビーチは助言だけ残して逃がしてもらう。
記憶が戻ったジャックは居住区にいるヴィクトリアにも真実を教えここを去ろうと伝えるがドローンに襲われて殺されてしまう。
ジャックとジュリアはスカブの元へ向かう。そこで真実を知らされる。
ジャックはクローン人間であること。
60年前ジャック、ジュリア、ヴィクトリアは同じ宇宙船の乗組員でタイタンに向かう途中で事故が起きてジャック、ヴィクトリア以外が地球に不時着したこと。
地球人と戦っていたのは宇宙人ではなく機械だったこと。
真実を知ったジャックは、司令を出していたサリーがいるとされる衛星に向かう。
反乱を起こした機械を自分もろとも爆破して地球は再び人類の物となった。
レビュー:冒頭ジャックの語りでなぜ自分たちがここにいて地球がこのような状態になってるかを全部説明する。
全部説明しちゃって映像的に見せる事を放棄しているが、それにかぶさる映像が素晴らしく一気に説明することに成功している。それと未来的様式美にデザインされた、飛行機や居住空間のかっこ良さは注目。
この映画の前半は【何かが起きる感】が緊張感をあたえていて凄く引きこまれた。
物語のキーになる“スカヴ”は見えそうで見えないし、ジャックは何度もバランスを崩してピンチを招く。
ジャックが地上にいるのをヴィクトリアが中継して見守っている。この構図はジャックがすることを解説してくれているので見やすなっていた。
話が続くにつれSF映画のマージュが溢れ出してくる。
地球は、猿の惑星の地球そっくり(スターウォーズのルークが住んでいた砂漠の惑星タトゥイーン風でもある)
猿の惑星へのオマージュですと言わんばかりに倒れた自由の女神をしっかりと登場させている。
ジャックの乗る飛行物とドローンの戦闘シーンはスターウォーズそのまんまだった。
スカヴ達がつけるマスクはプレデター・・・?。
スカヴ達の描写はマッドマックスそっくり
ジャック達が乗っていた宇宙船の名前は「オデッセイ」これは「2001年宇宙の旅(A Space Odyssey)」からきているのか。
後半の展開、機械の反乱はまさに2001年宇宙の旅を彷彿とさせる。
私は見つけられたのはこのくらい、わかりやすいオマージュがたくさんあるので探して見て下さい。
物語は何かが起きる感で引っ張りごちゃごちゃといろいろなことが起きる。
羅列すると。
●宇宙人だと思っていたスカブは人間
●ジュリアはジャックの結婚あいて(任務に着く前に記憶を消されている)
●三角関係
●ジャックはクローン人間 機械から生まれた
●味方だと思っていた人間は機械
●地球を襲ったのは機械で実行したのは大量のジャック
これらのことがごちゃごちゃと起きるのでツッコミどころ満載になっている。
つじつま合わせをする尺なんてないから強引にすすめたれ!と製作者の声が聞こえてきそう。
だが、実際ここまでされると細かいことが気にならなくなってる。三角関係の描写いらないだろうと思うが、ごちゃごちゃさせることに一役かっている。
ジャックが機械を爆破させてから数年後、ジュリアと子供達が生活しているところに死んだジャックではないジャックが現れて。ジュリアとジャックは再び再開しハッピーエンド。みたいに終わるがさすがにこれは笑った。その人違う人だけど!と誰もが突っ込んだはず
そもそもいつの間に妊娠したの!?
と、その他にもつっこみどころ満載だけど、いろいろと楽しめる作品です。